東京 浮気調査の実録|足立区の探偵に「倍払う」と懇願した不倫男の墓穴

東京 浮気調査の実録|足立区の探偵を追い回した不倫カップルが墓穴を掘った日

一度は慰謝料を払い、痛い目を見たはずの不倫カップル。それでもなお、懲りずに同じ相手と寄りを戻す——。今回の調査は、決定的な瞬間こそカメラに収められなかったが、警戒心の強すぎる浮気相手が、自ら墓穴を掘ってくれた一件だった。東京を拠点に30年探偵をしている自分が立ち会った、駆け引きの記録である。

セカンドオピニオンとして訪れた依頼者

探偵という仕事にも、医者でいうところのセカンドオピニオンのようなものがある。弊所にも、さまざまな理由で他社から流れてくる依頼者がいる。曰く、費用が高すぎた。対応が不誠実だった。腕が下手だった——。そうした「前の探偵に満足できなかった」人々が、最後の頼みの綱として訪ねてくるのだ。

その日訪れたのは、三十代半ばの男性だった。話を聞くと、なかなかに厄介な事情を抱えている。妻の浮気を一度、他社に依頼して調査済み。証拠も押さえ、相手の男から慰謝料も取った。だが——その妻が、また同じ相手とよりを戻している気配がある、というのだ。

「では、なぜ前と同じ探偵社に頼まなかったんですか」

当然の疑問を投げると、彼は少し苦い顔をした。

「費用も高かったし、どうも相性が合わなくて」

よくある話だ。一度きりの付き合いならともかく、二度目となれば、人は探偵を選び直す。こうして、二度目の妻の浮気調査は、弊所が引き受けることになった。

完璧だったはずの「下見」

まずは現場の様子を把握するため、軽い下見のつもりで探偵二名を出した。気負わず、土地勘をつかむ程度の感覚である。

浮気相手の男の自宅近くを車で流していたときだった。道路脇に、縦列でずらりと駐車している車の列。その中に、情報通りの車が室内灯を消して身を潜めていた。対象の不倫カップルだった。

探偵たちは、さすがの動きを見せた。スピードを一切落とさず、顔も向けず、視界の隅だけでその車を捉えて、何事もなかったかのように通り過ぎる。完璧だ。誰が見ても、ただ通りかかった一台の車にしか見えなかったはずだ。自分も報告を聞いて、そう思った。

ところが——通り過ぎるが早いか、その車がヘッドライトを点け、こちらを追うように動き出したのである。

「マジか……?」

思い当たる節があるとすれば、ただ一つ。通り過ぎる他の車に比べて、ほんのわずかにスピードが遅かった。それだけだ。たったそれだけの違和感を、相手は嗅ぎ取った。これは、相当な強敵だ。

探偵たちは慌てず、あくまで自然に走り続けた。不審に思われないよう、もっともらしい目的地を頭の中ででっち上げ、何の変哲もない道を選んで進む。しばらく走ると、相手は諦めたのか、それとも気のせいだと判断したのか、ふいに左折して去っていった。

こんな調子で、相手は異常なほど警戒心が強かった。一度慰謝料を取られた経験から、よほど神経質になっているのだろう。以来、弊所の調査は、石橋を叩いて渡るような慎重なものにならざるを得なかった。

千葉の山奥で、形勢が逆転する

ある日のことだ。バイクと四輪を併用し、細心の注意を払って尾行を続けていると、対象のカップルは千葉の山奥へと入っていった。これ以上深追いすると、こちらの存在が露見しかねない。そう判断し、いったん引き上げようと考えた、まさにそのときだった。

対象車両が、こちらの車の真後ろにぴたりと付いた。

そのまま東京方面へと走り出しても、相手は離れない。五キロ、十キロ。執拗に追ってくる。これはもう、ごまかしが効く距離ではない。腹を決めて、こちらが車を停めた。すると、対象車両もまた、真後ろにぴたりと停車した。

探偵が車を降り、相手の車へと歩み寄る。あくまで何も知らないふうを装って、こう問うた。

「何か用ですか? どうしてついてくるんです?」

運転席の窓が開く。中にいたのは、大柄な浮気相手の男だった。男は満面の笑みを浮かべ、手をひらひらと振りながら言った。

「いやいやいや……」

なんとも食えない男である。だが、こちらにも余裕はあった。実は、探偵の車の後部座席には、もう二名の探偵が身を潜めている。助手席に同乗者を乗せないのは、尾行を悟られないための探偵の基本だ。さらに、もう一台のバイクは、相手からは見えない遠方に控えている。戦力でいえば、こちらが圧倒的に優位だった。

「少し、お話しできませんか」

男がそう持ちかけてきた。しらを切りながらも、自分はあえてこれに応じることにした。

防波堤の上の、静かな攻防

そこは海沿いの道だった。左手には防波堤、右手には食堂らしき店が数軒並んでいる。男は食堂の駐車場に車を停めようと提案してきた。仕方なく、互いの車をそこへ入れる。後部座席の二名はスモークガラスの内側で身をかがめ、相手にその存在を悟られることはなかった。そしてその隙に、彼らは抜け目なく、対象車両の助手席に依頼者の妻が乗っている様子を、撮れるだけビデオに収めていた。

自分は男と二人、防波堤の上に並んで腰を下ろした。だが、その階段を昇る直前、自分はポケットの中で、スマホのボイスメモのボタンをそっと押していた。

男の質問は、矢継ぎ早だった。

「誰の依頼なんですか? いつからつけてたんです? どこまで撮ったんですか?」

自分は、ため息まじりに呆れ顔を作って応じる。

「何を言ってるんですか。何を妄想してるんです?」

問答は、堂々巡りを繰り返した。男が焦れば焦るほど、こちらは涼しい顔で「意味がわからない」を貫く。やがて男は、こう切り出した。

「いくらで請け負ったんですか? その倍を払います。だから、資料を譲ってくれませんか。お願いします!」

——墓穴である。

無関係な通行人を相手に、誰がこんな申し出をするだろうか。「資料を倍額で買い取りたい」というその一言こそ、二人がやましい関係にあることの、何よりの証明だった。自分は内心ほくそ笑みながら、表向きはあくまで「言っている意味がわからない」と突き放し続けた。そのやり取りはすべて、ポケットの中で静かに録音されていた。

置き去りにした、不倫者たち

そのとき、食堂からオバサンが出てきて、車をどけてくれと言ってきた。男はそれに気づき、

「じゃあ、二軒隣のシャッターが閉まった店の前に停めましょうか」

と提案した。同意し、互いに車へ戻る。その店は、来た道を少し戻る方向にあった。男が先に車を動かし、Uターンするように向きを変える。

その瞬間を、自分は待っていた。

対象車両が完全に反対方向を向いたのを見届けるや否や、こちらはアクセルを踏み込み、東京方面へと一気に走り去った。バックミラーの中で、男の車はもう追ってこなかった。

結局、この調査では、ホテルへの出入りといった決定的な映像こそ撮れなかった。だが、それで十分だった。あの防波堤での録音——男が必死に証拠を揉み消そうとした、あの慌てぶりこそが、二人の関係を雄弁に物語っていたのだから。

この事件が教えてくれること

浮気の証拠というと、ホテルへの出入りの写真ばかりが思い浮かぶかもしれない。だが実際には、状況証拠の積み重ねや、相手自身の言動が、関係を裏づける有力な材料になることもある。今回のように警戒心の強い相手であっても、焦りや動揺が思わぬ形で真実を浮き彫りにすることは少なくない。大切なのは、決定的な一枚だけに固執せず、あらゆる角度から事実を固めていくことだ。

一度解決したはずの浮気が再び始まっていないか、あるいは前の調査に納得がいかなかった——そんなときは、遠慮なくセカンドオピニオンとしてご相談いただきたい。東京・足立区を拠点とする弊社では、初回のご相談を無料で承っている。まずは無料相談フォームから、お気軽にご連絡いただきたい。


よくある質問(FAQ)

Q. 一度慰謝料を払った相手と、再び不倫した場合も慰謝料は請求できますか?

A. 請求できる可能性があります。前回の示談が成立していても、その後に新たな不貞行為があれば、それは別個の問題として扱われるためです。ただし示談書の内容によって条件が変わるため、再調査で新たな証拠を確保したうえで、弁護士に相談することをおすすめします。

Q. 浮気相手に尾行を気づかれてしまった場合、調査は失敗ですか?

A. 必ずしも失敗とは限りません。気づかれたとしても、相手の言動や反応そのものが関係を裏づける材料になることがあります。経験のある探偵は、状況に応じて調査方法を切り替え、別の角度から証拠を固めていきます。

Q. ホテルへの出入りが撮れなくても、浮気の証拠になりますか?

A. なる場合があります。二人で行動している様子や、関係を裏づける会話など、状況証拠を積み重ねることで全体として有力な証拠になります。一枚の決定的な写真だけでなく、複数の事実の組み合わせが重要です。

Q. 会話の録音は、浮気の証拠として使えますか?

A. 自分が当事者として参加している会話の録音は、証拠として用いられることが一般的です。相手の発言が関係を裏づける内容であれば、有力な材料になります。証拠としての扱いは状況によって異なるため、弁護士に確認するとより確実です。


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※本記事は実際の調査経験をもとにした実録ですが、依頼者および関係者のプライバシー保護のため、地名・状況・人物像など細部に脚色を加えています。特定の個人・団体を指すものではありません。

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