浮気を認めた夫、本当に終わったのか|2週間の調査が導いた、意外な結末

浮気調査の実録|「終わっていた不倫」——夫の土下座で幕を下ろした、ある調査の記録

浮気調査の結末は、決定的な証拠写真ばかりとは限りません。今回お話しするのは、2週間の調査の末に、一枚の証拠も撮らずに終わった案件です。それなのに、これほど晴れやかな気持ちで終えた調査も珍しい。東京を拠点に30年探偵をしている私が経験した、「終わっていた不倫」の物語です。

状況証拠だけで認めさせた浮気、それでも消えない疑い

依頼者は、ある主婦だった。夫の浮気を、彼女はすでに一度、追及していた。スマホの様子、帰宅時間の乱れ、ふとした言動の変化——積み重なった状況証拠を突きつけ、夫に浮気を認めさせたのだという。

だが、それで終わりではなかった。夫の口から出たのは認めた言葉だけで、決定的な証拠、つまり客観的な事実は、彼女の手元に何もない。相手が誰なのか、いつからなのか、そして本当に終わったのか。何ひとつ、確かなことがないのだ。そして、その後も夫には、どうにも怪しい言動が続いているように見える。スマホを手放さないように見える日がある。帰りが少し遅い日がある。本当に終わったのか。まだ続いているのではないか。一度芽生えた疑いは、あらゆる日常の断片を「証拠らしきもの」に変えてしまう。疑いというのは、そういう厄介な生き物だ。

「今度こそ、客観的な証拠を取ってください。場合によっては、離婚も辞さないつもりです」

「もう終わった」「もう会っていない」と言われても、本当に関係が終わったのか不安になり、ご相談に来られる方は少なくありません。今回の依頼者も、まさにその一人でした。依頼者の決意は固かった。実は夫婦には、依頼者の親から譲り受けた土地に新居を建てる計画が進んでいた。だが彼女は、こう言い切った。証拠が撮れたら、その着工も取りやめる、と。鼻息は荒かった。人生の一大事業を白紙にしてでも、真実を知りたい。その覚悟を受けて、夫の浮気調査が始まった。

いかがわしさの「匂い」が、しない

調査は、夫の会社の退勤後を追うところから始まった。来る日も来る日も、会社を出た夫の後ろ姿を追う。だが、一向に、その兆候が見えてこない。

ここで少し、探偵の内輪の話をさせてください。長年尾行を重ねていると、もちろん例外はありますが、対象者の行動からある程度の傾向を感じ取れるようになります。

後ろ暗いものを抱えた対象者には、共通する仕草がある。どこかで立ち止まって、こそこそと電話をする。電車の中で、しきりにLINEを打つ。誰かと繋がっていたい、連絡を待っている——そういう落ち着きのなさが、行動の端々ににじみ出るのだ。

ところが、この対象者には、それがまったくない。電車内でスマホを取り出したかと思えば、やっているのはゲームである。改札を出れば、寄り道のひとつもしない。コンビニにすら、めったに寄らない。毎日、判で押したように同じ経路で、同じ歩調で、まっすぐ家路につく。尾行を警戒するような素振りも、皆無だった。振り返らない。立ち止まらない。歩く速さが変わらない。何かを隠している人間の歩き方では、ないのだ。来る日も来る日も、探偵たちの報告は同じだった。「本日も、直帰です」。

カーペット店とTOTOと、仲睦まじい夫婦

ある休日は、自宅前から尾行についた。すると、対象者は一人ではなかった。依頼者と二人、連れ立って出掛けたのである。

二人が向かった先は、カーペットの専門店だった。次に、トイレ機器メーカー大手のTOTOのショールーム。新居に敷くカーペットを選び、設備を見て回る。あれこれと品定めをしながら歩く二人の姿は、どこからどう見ても、新居の完成を心待ちにしている、仲睦まじい夫婦にしか見えなかった。

もちろん、探偵は楽観だけでは動かない。途中で二人が別れ、その足で対象者が女に会いに行く——そういう可能性も、ないとは言えない。だから最後まで気は抜かない。だが、経験上、対象者のどこかに漂う「胡散臭い影」のようなものを感じ取れることが多いのも事実だ。この夫からは、それが微塵も感じられなかった。

調査開始から2週間、一本の電話

調査を始めて2週間が経った、ある日のこと。依頼者から、電話が鳴った。受話器の向こうの声は、どこか戸惑いながらも、弾んでいた。

「昨日の夜にね、あの人が急に私に土下座して、号泣しながら謝ってきたんですよ」

聞けば、夫は畳に額をこすりつけ、涙ながらにこう言ったのだという。

「あの時は、本当にオレはどうかしてた……。どうか、許してくれないか……」

依頼者は、続けた。

「あの人があんなに泣いたり謝ったりするの、初めて見ましたから。多分、もう別れたんだと思います」

私は、正直に伝えた。「そうですか。実は我々も、これは何も無いぞ……って、薄々感じてたんですよ」と。2週間、あの夫を見続けてきた探偵たちの実感と、妻が目にした涙の土下座。二つが、静かに重なった瞬間だった。

「そういうことですので、今回はこれで終わりにして頂きたいんです。本当に、色々とお世話になりました」

そんなことで、調査は終わった。

不完全燃焼、のはずが

証拠は、一枚も撮っていない。調査は、依頼者からの申し出で、途中で幕を下ろした。普通なら、探偵としては少々、不完全燃焼に感じるところです。

ですが、今回はまるで違いました。本当に、晴れやかな気持ちで終えられた調査だったのです。

思えば、あの夫の不倫は、調査が始まったときには、すでに終わっていたのでしょう。妻に状況証拠を突きつけられ、追及されたあの日から、夫は夫なりに、自分のしたことと向き合っていたのかもしれません。毎日まっすぐ家に帰り、休日には妻と新居の設備を見て回る。その日々の先に、あの土下座と号泣があった。あれは、追い詰められた者の演技ではなく、すでに終わらせた過ちへの、遅すぎた本当の謝罪だったように、私には思えました。

浮気調査の依頼は、「クロの証拠を撮ってほしい」という形で始まります。ですが、調査の本当の目的は、クロを暴くことそのものではありません。事実を確かめて、依頼者が前へ進めるようにすること。それが本当の目的です。だから、結果が「シロ」であっても、調査には大きな意味があります。もしあのまま調査をせず、疑いを抱えたまま新居を建て、疑いを抱えたまま何十年も暮らしていったら——夫のささいな言動のたびに、あの日の疑念が顔を出したでしょう。それこそが、一番つらい道なのです。2週間の調査は、証拠の代わりに「安心」を残した。そう思えば、これほど実りある調査もありません。

あのご夫婦は今ごろ、新しい家で暮らしているのでしょうか。カーペットの色は、あの日二人で選んだものになったのでしょうか。ただただ、お2人のお幸せを祈るばかりです。

疑いを抱えたままにしないために

一度生まれた疑いは、頭の中だけでは消えません。今回のように、調査の結果「何もなかった」とわかることも、実は少なくないのです。それは決して無駄ではなく、疑いから解放されて、夫婦がもう一度前を向くための、大切な一歩になります。

配偶者への疑いを抱えたまま、悶々とした日々を過ごしているなら、一人で抱え込まず、まずは事実を確かめることから始めてください。東京・足立区を拠点とする弊社では、初回のご相談を無料で承っています。まずは無料相談フォームから、お気軽にご連絡ください。


よくある質問(FAQ)

Q. 調査の結果、浮気をしていなかった場合はどうなりますか?

A. 調査で確認できた事実を、そのままご報告します。「何もなかった」という結果も、疑いから解放され、夫婦関係を立て直すための大切な材料になります。実際に、調査の結果「現在は浮気の事実が確認できなかった」というケースも一定数あります。

Q. 調査を途中でやめることはできますか?

A. できます。今回のように、状況が変わった場合など、ご依頼者のお申し出により調査を途中で終了することは可能です。料金の扱いは契約内容によりますので、契約時にご確認いただくか、お気軽にお尋ねください。

Q. 一度浮気を認めた夫が、まだ続けているか確かめられますか?

A. 確かめられます。口頭で認めただけでは、本当に関係が終わったのかはわかりません。行動調査によって、現在も接触が続いているのか、それとも本当に終わっているのかを、客観的な事実として確認できます。

Q. 疑いが晴れた場合でも、調査したことは相手に知られませんか?

A. 知られません。調査は対象者に気づかれないよう、細心の注意を払って行います。結果がシロであった場合も、調査の事実が相手に伝わることは基本的にありませんので、その後の夫婦関係に影を落とす心配はご無用です。


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本記事は実際の調査に基づく記録ですが、依頼者および関係者のプライバシー保護のため、氏名・地名・日時など個人を特定しうる情報は伏せ、もしくは変更しています。

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