
実録 結婚詐欺?スリ?|婚活で出会った「300万円を隠し持つ男」の正体と緊迫の結末|東京・足立区の探偵
今回は結婚詐欺というのか、はたまた泥棒か、恐喝か——。とにかく珍しい案件をひとつ紹介したい。足立区で30年探偵をやってきたが、こんな手口は滅多にお目にかかれるものではない。婚活パーティーで出会った「お金持ちの男」に、ある女性が300万円を抜き取られた話です。
婚活パーティーで出会った、札束を見せる男
依頼者は38歳の女性OL。出会いは婚活パーティーだった。
相手は45歳の男性、職業はコンサルタント業。いつも100万円の束をいくつも持っていて、依頼者に見えるよう、さりげなくバッグの中を見せていた。依頼者は単純に「お金持ちなんだ」と思って疑わなかった。
2度目のデートで、2人は大人の関係になる。そして3度目のデートで食事に行った。これが、すべての始まりだった。
「酔ったから預かってくれ」——300万円と、連帯保証人のサイン
その日, 男性は300万円を手に「今日は少し酔ったので、危ないから君のバッグの中に入れておいて」と言い、依頼者のバッグを勝手に開けて札束を入れた。
そしてその後、男性は書類を出して「申し訳ないが、形だけだから、ここの連帯保証人のところにサインしてほしいんだが」と言う。額面は500万円、「借用書」と書いてあった。
女性は渋った顔になっていることを気付かれないよう、断る言葉も見つからず、「お金持ちな人だからいいでしょ」と自分に言い聞かせて「いいよ」と答え、住所と名前をサインしてしまった。
「印鑑持ってないですよ」と言うと、男性は「拇印(ぼいん/指で押す印)で大丈夫」と言って、自分のカバンから朱肉を出してきた。女性は親指を印のところに押した。男性はその書類を、スマホで撮影していた。(なんとも用意がいい)
依頼者は「信頼の証なんだ」と思い、少し嬉しさもあったのだが、さすがに女性が300万円もの現金を持って歩くことには怖さもあった。お酒の強さには結構自信があるほうだったことも、預かることを了承した一因だったという。だが、それが物語の始まりになるとは、この時は知る由もなかった。
食事はそれなりに高級な鉄板焼き店、酒はワインを3〜4杯程度。男性も確かその程度だったらしい。食事のあと、男性は「まだひとつ用事がある」と言い、依頼者は最寄り駅まで送ってもらって電車に乗り、家路についた。依頼者は足立区にある実家暮らしだ。
翌朝, 現金は消えていた——刃物で切られたバッグ
釈然としない違和感、そして弊所へ
依頼者は、いくら酔っていても電車で眠ることなどほとんどないタイプだった。だがその日は珍しく熟睡してしまったという。中目黒から1本でおよそ1時間弱、いつ眠ったのかも全く記憶にない。
実家の最寄り、東武スカイツリーライン西新井駅のひとつ手前、梅島駅でフッと目が覚めた。手前の駅で目が覚めたというより、電車内で眠ってしまっていたこと自体に少し驚いたくらいだった。西新井駅を降りても、珍しく頭がふらついていたことを鮮明に覚えているという。過去にそんな経験がなかったからだ。
依頼者はそのまま歩いて帰宅し、シャワーも浴びずにベッドに入り、再び眠ってしまった。
「こんなことある……?」
依頼者はそのまま、歩いて帰宅しシャワーも浴びずにベットに入り再び眠ってしまったらしい。
翌朝、目覚めたあと昨夜、現金を預かったことを思い出し、バックを確認すると・・「無い」”血の気が引いていく”をリアルに体験した依頼者、よくよくバックをみると切れ目がある、そう、現金を入れられたところが30センチ弱、刃物(カッターのように切れ目が細い)で切られた痕跡があったのだ。
何度もなんどもバックを確認するも、切られた痕跡も現金も戻っているはずもなかった。
そのまま男性に電話すると直ぐに出た。ことの顛末を話し「弁償します!」と告げると男性は「仕方ないね」と、だけ。(もっと詳細に聞いてきたり警察へ行けなどの指示があると思った)
その日、依頼者は会社に仕事を休むことを電話で伝え、西新井警察へ被害届を出しに行ったが、「電車は動いているからね、管轄がどこか分からないので」と他人事のように言うが(他人事は間違いない)なんとか、鞄を証拠品として提出して被害届けを受理してもらった。
東武鉄道へも電話をしたが防犯カメラをチェックするとのことだったが東武側も中目黒~梅島駅までの間で鞄が切られている状態ならなかなか難しいとの返答。
一通りの手続きを終え、男性に電話をしてLINEで振込先を聞き、その日に貯金から300万円の振り込みを済ませた。
この事件のあと、男性からの誘いはあからさまに減った。こちらから連絡すれば3回に1回は会っていたが、それも段々とフェイドアウトしていく。会わない時間が増えるにつれ、女性の執着も薄くなっていった。それにしても、あの300万円が、どうにも気にかかる——。
そうして女性は弊所に相談に来た。
結婚詐欺の相談として話を聞いてみると、確かに気持ちは分かる。しかし、今となっては証拠が全く無い。
不可解な点
①こんな時代に札束を持ち歩いている。
②「酔ったから預かってくれ」と300万円を渡してくる。
女性もワイン3〜4杯とはいえ、酒は入っていた。勝手にカバンに入れてくる(入れる場所も男のさじ加減ひとつ)。
③電車で眠ったことがない女が眠った。現金がカバンに入っていることを知るのは、この男だけ。
④食事だけで別れている。
⑤現金の入った場所だけが切られている。電車で目覚めたあとも頭がふらついていた——。
弊所の見立て——これは新手のスリ集団ではないか
考えると、かなり怪しいのは間違いない。弊所の見立てでいうなら、新手のスリグループではないか。
スリと言えば、なにか古典的なようにも思うが、実際に今も現存しているとテレビのニュースで見たことがある。そして警察でも、スリは現行犯でなければ逮捕できないという、難しい犯罪なのだ。
スリの証拠を掴む手立ては無い。だが、自宅も素性も知らないという依頼者には、せめてそれくらいは知っておくべきだと伝えた。なぜなら「連帯保証人」の件が残っているからだ。
連帯保証人の恐ろしさと、男の正体を追う
依頼者は「連帯保証人」の怖さをあまり理解していないようだったので、しっかりと説明した。
もし新手のスリ集団なら、単独犯ではない。連帯保証人ということは、いずれ「貸し主」という見ず知らずの人物が登場してくるのは間違いない。書類は1枚物の簡素なもので、いかにも素人がWordで作ったようなシロモノ。期日は年末。300万円も翌日に返済している。つまり相手から見れば、こちらは”情弱(情報に弱く、騙しやすい相手)”という認識なのだ。
スリの件はともかく、とにかく男ともう一度会うよう言い聞かせ、その後を探偵が追って、自宅や立ち回り先を調査することを勧めた。
女性が取り付けた約束の場所付近に、5人の探偵が距離を取って囲うように張り込む。男と女はファミレスでコーヒーを飲んだだけで別れた。その後を探偵たちが追う。男はかなり猜疑心が強く、何度も振り向く。顔は、絵に描いたような悪人顔だった。電車に乗り、高田馬場で下車後、フィットネスジムに入る男性。そしてその後、東京・中野で、探偵たちは無事に自宅らしき場所を突き止めた。
正月明け、自宅に現れた3人の男——緊迫の電話
正月が明けた1月4日。昼過ぎに, 女性から電話がかかってきた。
依頼者「保証人のことで、家にあいつらが3人で来てます!」
青木 「状況は?」
依頼者「お母さんが対応しています」
青木 「あなたは絶対に対応せず、これだけお母さんに言ってもらってください。いいですか」
依頼者「はい!」
青木 「『娘はいません。300万円のことも警察に届け出しています。あなたの中野の家も分かってますよ』——それだけ言ってください。そして、あなたは110番通報して、ヤクザが家に来ていると言ってください!」
依頼者「はい!」
そして20分後、再び依頼者から電話があった。「警察が来たら、3人とも別々に逃げて行きました」とのことだった。
青木、男たちの家を叩く
青木はその日の夕方、2人の探偵を連れて、本人宅と、借用書に書いてあった「貸主」の家へ行った。どうなるかは出たとこ勝負。とにかく依頼者を安心させたい一心だった。
両方とも電気は点いているが、出て来ない。おそらく刑事だと思ったのだろう。青木自身も、そう思わせるために、チャイムだけでなくドアも強めに叩いたのだ。
ここまでは、本来、探偵の領域ではないだろう。だが、300万円の被害に遭い、”チョロい”と思われている、哀しくか弱い女性の、少しでも手助けがしたかった。良い恰好に思われるだろうが、それが本音だ。地域などが特定されてはいけないので一部は変えてあるが、内容はすべて、なんの誇張もない事実である。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 証拠がない被害でも、探偵に相談できますか?
A. はい、相談できます。今回のように、被害を裏付ける直接の証拠が無くても、相手の素性や自宅、行動を調べることで、できる手立てが見えてくることがあります。まずは状況を整理するところから一緒に考えます。
Q. 連帯保証人にサインしてしまいました。どうすればいいですか?
A. 連帯保証は法律が深く関わる問題なので、最終的には弁護士に相談するのが確実です。弊所は探偵として、相手の素性や所在、悪質な集団かどうかといった事実関係の調査でお手伝いできます。事実が分かれば、弁護士も動きやすくなります。
Q. スリや窃盗の被害は、警察だけでは解決しないのですか?
A. 警察は現行犯でないと動きにくい犯罪もあり、特にスリは立証が難しいのが実情です。だからこそ、相手の素性や行動を押さえておくことが、その後の自衛や交渉の材料になります。
Q. 足立区で相談できますか?
A. はい。足立区の事務所を拠点に、東京都内を中心に対応しています。デリケートで他人に言いづらい被害ほど、一人で抱え込まず, まずはお話だけでも聞かせてください。
結婚詐欺・被害のご相談は、足立区の青木ちなつ探偵調査へ
「騙されたかもしれない」「証拠がないけど、どうにも釈然としない」——その違和感は、たいてい当たっている。一人で抱えていても、相手は喜ぶだけだ。足立区で30年、こうした相談向き合ってきた。まずは話だけでも聞かせてほしい。
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