
ダブル不倫
こんにちは。今日は昨今の『ダブル不倫』の傾向を、プロの探偵目線でご紹介致します。
一般の探偵社に持ち込まれる依頼の約75%は不倫調査です。不倫と表現するのが正しいのか『浮気調査』というのかはさておき、何十年も前からどこの探偵社も不倫調査の割合いは変わりません。
それでは、なぜ探偵社への依頼に不倫調査が多いのか?
端的にいうと人間関係の中で、一番とまでは申しませんが、複雑な感情が交錯するものが男女間の問題だからです。人間関係とひとことで言っても、友人・知人・親子・夫婦は勿論のこと社会というものは、人間関係で構成されています。生まれて来る時も人は人間の手を煩わせなければ何も出来ません。
そもそも、人間関係の中から人は産まれてくるのですから。それはAI時代になっても変わることなく(100年先は知りませんが)人間関係は続きます。だって、AIも人間が作ったものですからね。
AIが不倫をする時代がくるかどうかは私には分かりませんが、少なくとも私がこの世にいる間は人間同士の共存が主な悩みであったり喜びを作り上げていくでしょう。
その感情というものの中に、恋愛感情というものが有ります。人間の感情には、自分自身には必要の無いものと日常的に必要なものが有ります。
あまり出てきてほしくないものとしては。不安・恐怖・悲しみ・怒り・嫉妬などネガティブなものが上げられますが、実際にはこの感情が無いと、人は生きて行けません。
代表的なものとして『不安』と『恐怖』があります。例えば、この二つの感情が無ければ1,000万円の現金を、裸で片手にぶら下げ、渋谷のスクランブル交差点を1人で歩くことをなんとも思わないでしょう。もっというならその行為が手っ取り早い方法であれば、東京の都心部の交差点であってもフルスピードで信号無視もしてしまうでしょう。
だって、誰かに奪われるかも知れないことや事故が起こるっていう、不安と恐怖がないのだから平気でやってのけるだろうし、誰か気にいらない人が居れば、簡単に殺してしまうかも知れません。つまり、怒りという感情が備わっていて不安や恐怖が無ければ、『いけない行為』と理屈で分かっていても、感情が勝ってしまうからです。
人間というのはよく出来たもので、身体の中で必要のないものは無いのです。
そして、『恋愛感情』という厄介なものがあります。これは生殖本能といった『性欲』に付随するものと仮定しながらお話しを続けます。
人間の本能と理性が戦うとどちらが勝つでしょうか?それはTPOによって、当然 違いはあるでしょうが、理性は教えられて育むものであって、元々身体の中に備わっているものでは無いですよね。
メンタリストのDaiGo氏曰く。恋愛をすると人間の思考は20分先のことしか考えられないとのことです。そう言われれば、「あぁ、なるほど」と思わず感心してしまいました。
人が人を愛する。これを本能と位置付けると、例え結婚をしていたとしてもそれを止めることは出来ません。人が心で想うことは止められないのですが、なんとかストップをかけれるとすれば、それは理性でしか止められないのです。
なんとか、理性に力を込めて心の奥に閉まって。鍵をかけたとしても、その相手が同じ気持ちになった場合。理性ごときがかけた鍵は簡単に開いてしまいます。それこそDaiGo氏がいうところの『20分先しか考えられない』思考停止状態になります。
その先で一線を越えてしまった2人の相性があえば、今度は逆に理性を閉じ込めてしまい、本能だけが不倫という行為を継続させます。その関係性はお互いが結婚している。つまり掲題の『ダブル不倫』だとすれば、それだけ2人が会うことに制約という壁が出来ます。
その壁が2人の会いたい気持ちを増幅させてしまうのです。我々探偵が調査に入って感じるのは、こちらが思うほど『悪さをしている』といった概念は少ない様に思います。『悪さ』の概念はどちらかというと、バレることの方に重きを置いているのかも知れません。
もっというならば、『背徳感』つまり悪いことをしている、してはいけないことをしている。そのスリルが喜びに変容していることに本人達は気付かぬまま泥沼にはまって行くのです。
ダブル不倫といっても、性質の悪いのが社内不倫にによくある、不倫をしているいずれかがその夫や妻を知っているといった場合です。こういったケースは少なく有りません。
と、いうのも男女の出会いは社内恋愛から始まることが多く。今の夫や妻とも社内恋愛で結婚したことが多く、結果 妻が寿退社したあと会社に残った夫が社内不倫に走ってしまうことで、妻も不倫相手の女性も知り合いであるといった具合。
こういった場合の多くは、会社に残っている妻の同僚だった方からの情報などが多く、本人達はバレない様に頑張っていても配偶者は騙せても、会社の連中を騙すことは結構難しいのです。
お互いの配偶者に隠すのは、その夫や妻1人だけですが、会社には何十人といった目が有ります。東京だといっても、どこかで偶然目撃されることは多く、また会社内での歓送迎会などの飲みの席では好奇の目は結構な割合で監視をしています。それは、会社というコミュニティーの中では結構なビックニュースで、お酒のつまみに噂話に花が咲くものです。
そして、社内の誰かにロックオンされれば、ズットその目は2人を追い続け、それがしばらく社内ではブームになったりすれば、然程 時間をかけなくともそれは確信に変わり、そんなことを知らないのはダブル不倫真っ最中の2人だけとなります。
中には、同僚に自ら相談する人も少なく有りません。それは、ただ愛する人の話しを聞いて欲しいという行動心理からくるものなのです。それはダブル不倫という壁が引き起こす自由に会えない現状が、後押ししていると言えるでしょう。
「誰にも言わないでね」から始まるのですが、そこが思考停止というか思考不全と表現する方が分かり易いかな。「誰にも言わないでね」が通用するほどあなたのことを思っているなどと考えるのが愚の骨頂。退屈な毎日の中で、こんなに格好のトピックスを内緒にしているほど、仁義を貫く人はそう多くは有りません。
外からみれば、社内不倫ましてやダブル不倫は、共鳴できることでは無いのです。会社では社員に暴かれ、家庭内では探偵が全てを暴く。そしてその末路は、ダブル不倫真っただ中の2人の想いとは全く想像だにしない社会的制裁が下されます。
社内不倫といった、倫理違反はいずれとてつもない罰が待っています。甘く考えていては、各々の家庭は勿論のこと、自分自身が人生岐路に立たされることもありますので、不倫をするならばそれなりの腹を括っておやり下さい。とだけこの場を借りてご忠告致します。
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