【日本ではバブルが崩壊してデフレが深刻化してきた2000年代前半から『安いもの=悪いもの』ではなく、『安いもの=お得なもの』という考え方に変わってきたと思います】女性セブン2016年2月11日号 一部引用


『安かろう悪かろう』の基本的概念は間違っていないとは思います。ただ、それが全ての業種・職種・商品に当てはめることが正しいのでしょうか。

住宅を購入する際には、立地、地域、利便性の良し悪しで土地の価格が大きく左右されますので、仕方の無いことであると思います。安い物件には『悪かろう』の要素である、通勤に自転車・バス・電車を乗り継ぎ2時間近くもかかってしまう。また、事故物件であったり、近隣にとても迷惑な方が住んでいる等、様々な弊害が伴います。

また、TVショッピング等の通販業界での安売りでは、商品はコストを抑える為に自社で各メーカーに製造させているので、実際に注文して買ってみれば、基本的な機能が削減されている物も多く御座います。
例えば『高級メーカーの掃除機』に普通なら必ず付いている手元のON OFFスイッチが付いていなかったり。『布団のダニ取りハンディ掃除機』は重くて5分も使っていると汗がびっしょり。そうしたことから使用頻度も自然と減り、結果 押入れの片隅でひっそりと眠っていることも少なく有りません。

こういった商品に関しては『安かろう悪かろう』はその言葉通りに解釈しても良いかと思います。(決してTVショッピング全ての商品を否定している訳では有りません。中には『当たり!』の商品も数多くあるのも事実です。)

その一方で、有名大学病院の医師全てが有能なのでしょうか?最新の医療器具は揃っているかも知れませんが、最後に診るのは人間です。大忙しの病院経営にあって、1人ひとりの患者さんに対して、血の通った微細な真心のこもった扱いが出来ているでしょうか?

また、大手弁護士事務所もしかり。多数在籍している弁護士、全てが有能なのでしょうか?一度、大手弁護士事務所のHPの弁護士紹介ページをご覧頂ければお分かりになるかと思いますが、ほとんどが若い経験の浅い弁護士さんの名前と写真が羅列しております。知識はあるのでしょうが、弁護士は経験こそがものを言う士業です。

それを、探偵業界に当てはめてみると。高額な探偵事務所に有能な探偵。またご依頼者様の為に真のプライドを持っている探偵ばかりなのでしょうか。基本的に探偵は厳しい仕事ですので、10年以上探偵を続けている人は10人に1人程度の割合です。また、残った探偵の中で調査能力の高い探偵は10人のうち半数程度とお考え下さい。

何が言いたいのか。

高額な探偵事務所はその分、会社運営の為、各依頼者様にどこまで関わってくれるのでしょうか。どこまで、融通が効くのでしょうか。開設して半年にも満たないフランチャイズ等の探偵事務所は別として、探偵は尾行・張り込み・撮影と云う基本作業は、高額でも安価であっても同じ作業です。

紋切型の調査で次々と仕事をこなす高額な探偵事務所に果たして『思いやり』はどこまであるのでしょうか。
『思いやり』とは、ご依頼者様の望む結果は勿論のこと。それ以外で依頼者様の心情にどれだけ報いることが出来ているのか、微に入り細に入り全てのご依頼者様に最後まで対応できるのか?それら全てをひっくるめて『思いやり』と考えます。

弊社は業界では、安価な探偵事務所として、それなりに有名ではありますが、それでも経営はなんとか成立しています。すなわち、業界全体の料金は適正では無いということであり、弊社は『安価では無く適正料金』であるということなのです。